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昼ご飯
 私が知っている限りではこっちの学校では給食というものはない。子どもたちはみんな家からランチボックスというものを持ってくる。ここでランチボックスと聞いて弁当箱を想像してもらっては困る。これは日本の弁当箱の3,4倍近い大きさがあり、子どもたちのリュックの中の半分以上のスペースをこのランチボックスが占めているものなのだ。
 主な中身はサンドイッチや果物、ヨーグルトなど。果物はりんごやオレンジなどで、りんごは小さいのでそのままかぶりついて食べている。ヨーグルトは一食分ずつパックになっているやつだが、これがまた曲者なのだ。2週間に1回くらいはクラスの誰かが床に落としたり、服にかけてしまったりして、職員室にコーヒーでも飲みに行こうかとしている私の足をとめる。韓国人の子などはたまに寿司を持ってきている時があり、良く先生用の寿司も持ってきてくれる。ちなみに左上の写真は昼食時のもの。
 私はほとんどの場合、昼食は子どもと一緒に食べる。子どもたちと一緒に話しながら昼食をとるこの時間が私は一番好きだ。食べるものはほとんど学校内の売店で買うロールだ。同じものを食べ続けても飽きない性格がこういうところで役に立つ。そんなわけで売店のおばちゃんとも仲良しである。また、学校内の売店のため安いので日本円にすると100円程度でおなかがいっぱいになるのでとてもお得なのだ。
放課後

 こっちの学校は三時に終わるが、ほとんどの子は家族が学校まで迎えにくる。低学年に関しては特にそうだ。だから、子どもたちの親とも顔見知りになる。
 ある日のこと、放課後に校長室で校長先生と話していると、校長室の前を一年生(5歳)の子が泣きながらうろうろしている。自分から校長室には入ってこないのだが、何度も入り口の前を行ったりきたり。どう見ても声をかけてもらいたい様子だった。私が話を聞きに近寄ってみると、泣きながらお母さんがまだ迎えに来ていないと伝えてきた。時間は3時15分を回っていた。友達はみんな帰っているのに15分間待ってもお母さんが来ない、5歳の子が不安になるのは当然だ。
 その子の家族からはちょっと遅れてしまうと電話で学校のほうに連絡があったようなのだが、肝心のその子自身にはそのことが伝えられていなかった。
 飴をあげ、本を読ませているとその子は落ち着いてお母さんを待っていた。
きらきら星
 最近は基本的に日本のことを教えたりすることはなかった私だったが、子どもたちがきらきら星の歌(♪きらきら光るお空の星よ〜♪というあれだ)を英語で練習している時に何気なく日本語で歌ってあげた。するとこれが意外にうけて、単純な私を調子にのせてしまった。翌日にはギターを抱えて子どもに教え始めていた。さらにその翌日には画用紙にローマ字で歌詞を書き、その周りに星のシールを貼って飾りつけしちゃったりもした。
 子どもの頭というのはほんとにスポンジのようで、日本語の歌でもどんどんと憶えていく。うらやましい限りだ。休み時間にも♪キラキラヒカル〜♪と元気に歌っている。

 低学年であるうちのクラスの子どもたちは時と場所を選ばず、しょっちゅう夢の中へとはいっていく。眠ってしまうという意味ではなく、ボーっと空想の中にひとりで入っていくのだ。作文を書いている最中であろうがや算数の問題を解いている最中であろうが彼らには関係がない。一人でどこかを見つめて、口は半開きにして、頭を軽く揺らしながら、とても幸せそうな笑顔で彼らは自分の夢の中へと入っていくのだ。とても幸せそうであり、できることなら放っておいてあげたいのだが勉強中なのでそんなわけにもいかない。
「おーい○○、起きろ!」 
こんな感じで何人かに声をかける毎日だ。
やんちゃ坊主
 うちのクラス、Room11も多くのクラスの例にもれることなくやんちゃ坊主が二、三人いる。それぞれやんちゃの種類が違うのだが、今回テーマにする男の子は、私がクラスの子どもたちの中で一番幼いと感じる子で、かなりの甘えたがりであるため「僕にはできないよ〜」が口癖の子だ。ただ、歌やダンスを発表したりすることに関してはこの子はクラスで一番の才能を持っている。
 この話はちょうどその現場を遠くから見ていた先生に聞いた。ある日のこと、その子は一緒に遊んでいた子とけんかになった。最初は口げんかだったのだろうが、だんだんとエスカレートし、その子は相手をたたこうと手を大きく振り上げた。しかし、結局その子は相手をたたかずに手を下ろしたそうだ。ちゃんと我慢できたのだった。一瞬の間でカーッとなった自分を抑えることができたのだった。
 この話を聞いた時、私は飛び上がるくらいに嬉しかった。こういう形で子どもたちの成長を感じられる時が私には一番幸せな瞬間だ。
放課後
 上ではやんちゃな男の子のことを書いたが、今回は勉強中にぼーっとしていることの多い女の子ケイト(本名ではありません)の話。
 ある日、帰りの挨拶が終わった後、私はいつものように教室の出口のところで子どもたち一人ひとりにさようならを言って、最後の一人の子とはちょっと長話をしていた。すると、さっきさよならを言ったばかりのそのケイトが慌てて私のところにもどってきた。
ケイト「外で○○ちゃんが転んで泣いてるよ!」
私はすぐにケイトと一緒に転んだ子のところまで行ってみた。ひざをすりむいていただけだが、その子はめったに泣くことのない子だったので保健室に連れて行くことにした。私は、転んだ子のお母さんは校門の外で車を停めて、その子を待っていることを知っていたため、
私  「○○ちゃんを保健室まで連れて行くから、校門の外で待っている○○ちゃんのお     母さんを呼んできて」
というふうにケイトに頼んだ。
 私が保健室で転んだ子の手当てを終えても、転んだ子のお母さんはなかなか現れなかった。ケイトはちゃんと転んだ子お母さんを見つけられたんだろうかと心配していると、しばらくしてからケイトがちゃんとお母さんを連れてきた。
 保健室にもどってきた時ケイトは息切れして、疲れた様子だった。転んだ子のお母さんのはこう言われた。
 「私は校門からちょっと離れた分かりにくいところにいたんだけど、ケイトが一生懸命に走って、私のことを探してくれたんですよ。」
 その間ケイトはずっと走っていたらしい。私が転んだ子と一緒に保健室で待っている間、ケイトは一生懸命に走って、お母さんを探してくれていたのだった。
集会
 うちの学校では毎週金曜日に全校集会が開かれる。集会の進行役は当番制になっており、毎週どこかのクラスが集会の進行をすることになっている。進行役になったクラスは司会的な役割だけではなくいろいろな歌、ダンス、劇などの出し物も披露する。
 Room11にもその順番はもちろん回ってきた。Room11の出し物の一つはきらきら星。この頃には以前「キラキラヒカル〜♪」だった子どもたちの歌声も「きらきらひかる〜♪」と変わり、かなり日本語っぽくなっていた。本番ではきらきら星を英語→韓国語→日本語→英語という順番で歌うことに。韓国語のパートはクラスのみんなは覚えていないため、韓国人の子ども二人の役割である。
 練習時に何度も注意した歌が途中で速くなってしまうくせは本番でも出てしまったが、歌詞の面では完璧だった。次は何の曲を教えようかと考え中。 

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